次世代省エネ基準という言葉を耳にされたことのある方は多いはずです。
ですが、明確な基準や次世代省エネ基準が決められた背景について詳しく知らない方も多いでしょう。
そこで今回は、次世代省エネ基準についての概要とそれを知る上での注意点について詳しくご紹介します。
□住宅の次世代省エネ基準とは?
ここでは、住宅の次世代省エネ基準の概要についてご紹介します。
次世代省エネ基準は、建物の省エネルギー性能を確保するために国が決めた指標のことです。
日本では地震による被害が多く、昔から耐震性能の義務化が推進されてきました。
耐震性能を強化したうえで、東日本大震災によるエネルギー不足に直面し、それを機に改正省エネ基準が導入され、2020年以降に建築されるすべての住居に義務化が決定されました。
以前の日本の省エネルギー性能、特に断熱基準は世界の中でもレベルが低く、欧米や中国、韓国よりも劣っていました。
これらを解決するために次世代省エネ基準が定められたのです。
□省エネ基準における注意点とは?
日本の歴代の省エネ基準は消費者の誤解を招くような通称がよくあります。
昭和55年に定められた基準は旧省エネ基準、平成4年に定められた基準は新省エネ基準、平成11年に定められた基準は次世代省エネ基準というようにかなり前の時代に定められた基準でも新しいかのように感じる名前が付けられています。
そのため、たとえ昔の省エネ基準であっても、この基準のレベルを満たしている住宅は素晴らしいと書いてある広告も多いので注意が必要です。
現在定められている基準は平成28年に根拠法が変化し、平成25年基準から新しくなったものです。
平成25年からは一次エネルギー消費量と呼ばれる、住宅の燃費性能を認識するための概念が導入されています。
それまでは燃費性能に関してはあいまいにされていましたが、メガジュールの単位だけで一次エネルギーの消費量を可視化しているので、住宅の性能が一般の方でもわかりやすいです。
しかし、現在求められている断熱性能のレベルは平成11年に定められた次世代省エネ基準とほとんど変わっていません。
そのため、これからはより高い水準で住宅を建築することを求められます。
□まとめ
今回は次世代省エネ基準の概略と省エネ基準に関する注意点についてご紹介しました。
性能の高い住宅を建てることは住宅の資産価値を維持することに直結します。
今回の記事を参考に、質の高い住宅の設計を検討される方はぜひ当社までご連絡ください。